雲台の種類で決まる!料理写真のフレーミング
この記事では
意図するフレーミングや構図を実現する、ぐっとくる機材をご紹介します。
素敵な写真を撮る時に気を付けたいのが、フレーミングや構図です。
でも、感覚や理論に沿って構成しても、手元がずれたり、三脚がガタついたら台無しです。
しっかりとした三脚を使う事が前提なのですが、そのうえで被写体に適した雲台を選べば、もたつかずにフレーミングや構図をしっかりとれます。
雲台遍歴18年のプロフォトグラファーYamahkyがお伝えします。
間違いなく、あなたの撮影にプラスな結果となるでしょう!
今回は初心者だけではなく上級者にも提案したい逸品です。
もちろん雲台って何?って方や、三脚選びに迷った方も、ぜひこの記事を読んでみてください。
自己紹介
こんにちは、プロフォトグラファー歴18年超のyamahkyです。
料理撮影歴もキャリアと同じ長さです。もちろんここで使用している料理の写真は、ぼくが撮ったものです。
このブログは初心者の方や、飲食店関係者で料理撮影に悩んでいる方に向けて書いています。
最小限の機材と少ない手間でいい感じの料理写真を撮れる方法を、分かりやすく簡単に紹介しています。
あなたのこのような疑問にお答えします!
✔ 雲台マニアなプロの意見を参考にしたい!
✔ 三脚の雲台っていろいろあるけど違いは?
✔ 料理撮影にはどの雲台が適しているの?
プロから学ぶ料理写真のコツ、それがメシドリ。この記事では以下の内容でお伝えします。
【いきなり結論】おすすめは ギア雲台 /Leofoto G2を、ボールヘッドにトッピング
自由、速攻、緻密の3つを実現
雲台の中でも、もっとも素早く構図の移動ができるのがボールヘッド(自由雲台)です。
これに緻密なフレーミングを実現できるギア雲台を組み合わせれば、なんと両方のいいとこどりになります。
これを可能にしてくれる雲台がLeofoto G2というわけです。
Leofoto G2とアルカスイス規格のボールヘッドの組み合わせ
Leofoto G2は小型で精密なギア雲台です。
が、単体で使うより手持ちの雲台に、ギア雲台の機能を拡張させるものです。
小型な分、ギアの可動範囲は±10度と広くないのです。三脚に直付けも使用も可能なのですが、もう少し可動してもらわないと、料理撮影には使えなさそうです。
が、ボールヘッドで大きく可動しフレーミングした後に、Leofoto G2でさらに微調整する流れだとぐっと活用できるのです。
組み合わせる雲台は、使用している三脚と同メーカーで、サイズの合ったボールヘッドでいいのですが、マウントはアルカスイスマウントであるのが必須です!
取り付け部分がアルカスイスプレートなので、取り付け先の雲台もアルカスイスマウントである必要があるのです。
三脚にじかに取り付ける場合は、⅜インチ(太ネジ)でもの使用での取り付けが出来きます。なので、サイズの合った三脚にも、組み合わすことができます。
- 全高: 62mm
- 耐荷重: 20kg
- 重量: 360g
- ネジ穴: 3/8″-16 底面直径: 60mm(アルカスイス互換)
料理撮影など精密なフレーミングが欲しい時は、LEOPHOTO G2を使用して解決。普段は携帯性と素早さを優先して、ボールヘッドを使用。この組み合わせは結構使えます。
ボールヘッドは、お手持ちの三脚と同メーカーでいいと思います。
別メーカー同士で組み合わせると、ごくたまにですが不具合が起こって最悪、破損するからです。
悲劇をこえて…。
これは自分の経験談ですが、三脚と雲台をシッカリ留めるネジみたいなものが、一方についていたことがあります。
これが突起として他方に干渉して、破損にいたりました。三脚がまさに台無しに…。
ま、気組み合わせによっては、全く問題がない場合もあります。
慣れない方は三脚と直接取り付ける雲台は同じメーカーの方が、規格を考えた場合無難でしょう。
アルカスイス互換のボールヘッドは多くのメーカーで取り扱っているはずです。
そして、このおすすめボールヘッドは意外と使えた!
参考までにですが、ぼくはARTCISE MB52というボールヘッドを組み合わせています。
三脚の方は、ジッツオやマンフロットです。
この雲台は他メーカーの三脚とも、うまく合うようです。
アルカスイス互換で、最大耐荷重30キロ、手ごろすぎな価格という事で購入しました。
あまり期待していなかったのですが、作りもしっかりしていてお買い得感がありました。
とくに三脚への干渉する事もないので、当分使うでしょう。
気になる方は製品名がリンクなので、ぜひ覗いてみてください。
デメリット
気を付けたい部分もあります。
写真の通り、調整つまみがたくさんあります。
まちがってカメラや雲台との固定用のノブをひねると、カメラが落下してしまいます。
十分気をつけたいですね。調整ノブに目印をはるなどして、早く慣れた方がいいでしょう。
もっと本格的なギア雲台の方がいい?
もちろん、もっと可動範囲のあるギア雲台もあります。
正直、Leofoto G2よりさらに精密につくっています。雲台自体の取り換える事も、さほど面倒ではないでしょう。
あなたが物撮り専門のフォトグラファーの場合は、そちらをおすすめします。
それでもLeofoto G2の可動も十分プロの要求に対応できます。
大きさや重量と価格差を考えると、 この組み合わせの方を重宝すること間違いないです。
付属の3ウェイ雲台は使えるのか?
三脚を買うとかなりの確率で、3ウェイ雲台が付属しています。
あれで十分って思うかもしれません。
3ウェイ雲台も用途によっては使えるので、文句はありません。
ただ…
個人的には所有していたものは、全て売ってしまいました。
3ウェイ雲台はフレーミングにはもたつくし、機材移動の時には調整用の棒が長めでかさばるので…。アルカスイス互換でもなかったし。
高価なタイプは使えるのでしょうか?試した方はぜひ、教えてください!
【雲台初心者向け】雲台の種類と特徴&アルカスイス規格を簡単に解説
3ウェイ雲台
簡単に言うと三方向、別々に向きを調整できるタイプです。
二つのレバーと調整ノブがひとつあり、それを使ってフレーミングを調整します。一番よく見るタイプではないでしょうか?
自由雲台(ボールヘッド)
ボールヘッドというとおり、本体にある球を稼働させて、ぐるぐると素早くフレーミングします。同クラス別タイプの雲台と比べると、軽量コンパクトです。
ギア雲台
これも三方向に別々に可動できますが、3ウェイ雲台より緻密なフレーミングが出来ます。またノブを動かすためにロックやロックの解除というものを必要としないので、思いがけずカメラが傾くなんてことはないです。短所は高価で重いところです。
ぼくは、マンフロットのギア付きジュニア雲台 – 410をアルカスイス互換に改造して、長年使っています。重いですが、結構丈夫で倒れてもまず壊れません。
ジンバル雲台
ヘビー級の望遠レンズをも、軽々と動かせる雲台。軸がひとつで、野鳥や飛行機などを軽々と追いかけます。料理撮影には全く向いていないですね。焼き鳥撮影には、大げさかと思います。
ビデオ雲台
名前の通りビデオカメラに適しています。前後を調整するティルトと左右を調整するパンの二方向のみの可動で写真撮影には使いづらいですね。
アルカスイス規格
アルカスイスとは雲台メーカーの名称です。
非常に精密な製品を製造し、そのクオリティーの高さで有名です。
そして同社のクイックシュー規格のことを、アルカスイス規格と呼んでいます。
このクイックシューシステムは、世界中のメーカーで採用されるほど人気です。
そのため様々なメーカーとの互換性が高く、昨今の日本でも重宝がられるタイプのクイックシューとなっています。
料理撮影に向いている雲台とは
ギア雲台一択
雲台ってタイプによって全く機能が違うんです。
なので、撮影内容に合わせれば、かなり便利です。
もちろん写真の出来にも影響します。
料理の撮影におすすめ出来るのは、ギア雲台以外にはないのではないでしょうか。
料理は動かない被写体なので、フレーミングをしっかりできます。
他の雲台とくらべて可動は遅いのですが、緻密フレーミングできるのはギア雲台のみです。
料理撮影をはじめとしたブツ撮りや、建築撮影のために作られているのです。
アルカスイスマウントは、L字クイックリリースプレート(ブラケット) が使えて便利!
アルカスイス互換なので、L型クイックリリースプレート(ブラケット) もおすすめです。
これをカメラボディーに装着して使えば、フレームの縦位置、横位置が簡単にできます。
これもまた感動です。
ほぼフレーミングが外れないので撮影にもたつきません。
ぜひ、試してほしいもののひとつです。
アルカスイスプレートは、カメラの落下注意!
これまた経験談ですが、溝にプレートがしっかり入っていないことに、気付かなかったことがありました。
その状態でカメラから手を離すと、落下します。
…落下はギリギリセーフで、まのがれました。おそろしや。
アルカスイスプレートの取り付けは、調整つまみをくるくる回してつけます。
プレートがしっかり溝に入っていない状態で調整つまみをしめ、ロックしたと勘違いしてしまうこともあります。危険です!
手の感覚だけではなく、目視でも確認しましょう。
最後に
実は雲台を変えると、満足度が高くなる!
いかがでしたでしょうか?
最近グッときた機材でおすすめです!
自由過ぎる自由雲台と、精密過ぎるギア雲台を合わせる合理性!
Leofoto G2をはずせば、ボールヘッドの軽快さで撮影です。
自分の経験からいうと、雲台は用途に合わせて数個持っていてもいいという、結論です。
そしてスムースな現場になりますし、写真の結果にも直結すると言っても言い過ぎではないのです。
ぜひ試してみてください!