ミラーレス、スマホを使った料理撮影に効果あり!小型LEDビデオライト一灯でメニュー撮影
こんにちは、プロフォトグラファー歴17年超のYamahkyです。
料理撮影歴もキャリアと同じ長さです。もちろんここで使用している料理の写真はぼくが撮ったものです。
あなたは料理の撮り方や、カメラ機材を知りたくて、このサイトまで来ましたか?
このブログ、メシドリでは最小限の機材と、少ない手間でいい成果を出せる、料理写真を撮れる方法を分かりやすく簡単に紹介しています。
唐突ですが、
LEDビデオライトをご存じですか?
LEDビデオライトとは、定常光という分類に入ります。
そして定常光とは一定の明るさを、常に出している光源です。皆さんが普段、目にする室内の照明も定常光です。
動画撮影を始めた方は、すでにお待ちかと思います。
撮影用として優れている点はなんと言っても、光の強弱を目で確認できたり、(機種によっては)色温度を変える事が出来ることですね。
そしてここ数年で、ずっと安価になってきています。
ご存知の方も多いと思いますが、実はLEDビデオライトはスマホやミラーレスカメラでのスチール撮影、つまり写真にも適したライトです。
この記事では、ぼくが実際に撮影しました。
撮影時のライティング、使用した機材、購入する時のポイントをお伝えします。
僕の個人的な話ですが、撮影機材ですでにストロボを5台ほど所有していて、用途によって使い分けています。
照明機材は十分あるので、定常光に興味がなかったのですが、実際に使ってみるとその使い勝手のよさに驚きました。
ここで使用した、sony α6400のようなミラーレス機との相性は、ばっちりです!
iPhoneなどスマホでの撮影にも、ちょうどいいと思います。
さらに、もちろんNikon D850のような、デジタル一眼レフにも問題なく使えます。
しかし、残念ながらLEDビデオライトが小型では、凝った料理写真は撮れないと思います。
全く撮れなくはないのですが、コツや経験がいります。
華やかでおしゃれな料理のイメージ写真を撮る機材を、探している場合にはちょっと物足りないと思うかもしれません。
でも例えば、料理単品や定食メニューの料理内容の写真を、撮る場合は効果的です。
また、マクロレンズを使って素材のディテールを、撮る場合も問題なく使えます。
さらに、小型な分だけフットワークも軽く、撮影の用意も簡単なのはうれしいです。
興味のある方は、ぜひ読み進めてみてください。
あなたのこのような疑問にお答えします!
✔ 料理撮影に使えるのか、どこまで撮れるか
✔ 簡単ライティングをご紹介、LEDビデオライト以外には何が必要か
✔ どんなスペックに注意して、LEDライトを選んだらいいか
小型LEDビデオライトは料理撮影に使えるのか
結論:意外と使える!静止画でもスマホ、ミラーレスと相性良し
結論から言うと意外と使えます。
ストロボのように発光した瞬間だけ明るくなるわけではないので、常に照明の感じを把握し肉のテカリや陰影による立体感などの質感を、直観的にコントロールできます。
光の強弱や色温度も肉眼でも、確認できますし調整も簡単です。
後ほど詳しくお伝えしますが、CRIという演色評価数や、TLCIというテレビ照明整合性指数という評価数値があります。
この数値の表記がしっかりあり、基準をクリアしている機種は、安心して撮影に使用できます。
室内の照明との併用で効果大
今回使用したLEDビデオライトは、Aputure Amaran AL-F7 LED撮影ライトです。
詳細はあとで説明しますが、この記事の写真は全てこのライトを使っています。
購入したきっかけは、単にアマゾンのタイムセールで安くなっていたからですね。
もちろん色温度、光の強弱の操作性、使い勝手やCRIは確認しました。
なかなかのお買い得でした。
やきとりを数本を焼き場で焼いている手元のアップを、動画と静止画で撮るといったような案件に使用しました。
照明一種類で完結なので、非常に便利です。
定常光であるLEDビデオライトを使うと、炭火の色や煙なども実に撮りやすいのです。
さらに室内の照明に色温度を合わせて、接写で見せたい料理の部分を、演色性高くいい色合いで撮るのにも重宝します。
LEDビデオライトのデメリット :ストロボ光と定常光
プロフォトグラファーの多くが、ストロボ光で撮影しています。
なぜでしょうか?
これはLEDビデオライトのデメリットとも言えますが、重いしかさばるからです。
一部のクリップオンストロボを除き、ほぼ全てのストロボはモデリングライトを併用できライティングの確認ができます。
さらに近年は小型軽量化も進み、移動も楽です。
他にもディフーザーなどのアクセサリーも、豊富に用意されています。
光量が十分なLEDビデオライトは、近いスペックのストロボと比べると、重かったり大きいです。
実は使いずらいのが、本音ではないでしょうか。
LEDビデオライトのメリット :動画と静止画と併用できる
もちろんメリットもあります。
メニュー用に写真を撮りつつ、同じ料理を使って、動画撮影をしたいと思う事はありませんか?
静止画用にストロボで、動画用にはLEDビデオライトで…、と取り換えての撮影は効率が悪すぎですね。
この場合は、LEDビデオライトのみで事足ります。
これは、大きなメリットです。
個人的に、比較的手ごろなLEDビデオライトが、市場に出てきてとても嬉しいです。
小型LEDビデオライトを、おすすめする理由3つ
結論から言うと小型のものは、一台は持っていていいでしょう。
特に動画案件が少なくても、おすすめします。
ただやはり小型なので、ライトの当たる範囲が広くはないです。
繰り返しですが、撮影出来る品物も限られます。
それでも使い方を限定すれば、購入金額を考えてもかなり役に立つはずです。
理由を先ほどの話を、もとにまとめました。
- プロじゃなくても使いやすい
- 定食メニューや単品料理などの規模の撮影に使える、動画でも使える
- かさばらないし、プロ機材の品質としては安価
本日の日替わり定食など、SNS用にスピード感が大事な場合は、ちょうどいいですね。
続いてこの記事のライティングをご紹介します。
ワンプレートランチの写真ですね。
興味がある方は、参考に読み進めてもらえると、お役に立てると思います。
簡単ライティングをご紹介、LEDビデオライト以外には何が必要か
使用したLEDビデオライト
撮影ライティング
参考写真Bの写真にあるようなライティングをしました。上にある参考写真Aのワンプレートランチを撮影したライティングです。
LEDビデオライトは付属の専用ディフーザーを取り付け光を拡散させています。
ライティングポジションは右のサイドリアの位置、時計でいうと二時の位置に置きました。高さはハイミディアムですね。
左に見えるのは小型のレフ板です。ちょうどクロスの位置です。カメラレンズもちょうとレフ板の上のあたりに見えますね。
最小限のライティングですが手軽に簡単に済ますことが出来ます。
ちょっと専門用語が登場しました。
ライティングポジションを指す用語です。料理撮影で覚えたい、たった7つのライティング用語という記事がありますのでよろしかったらどうぞ。
その他、使用した機材
ライティング用機材
- LEDビデオライト:Aputure Amaran AL-F7 LED
- ライトスタンド:Manfrotto ナノプラスポールスタンド ライトスタンド 5002BL ※(写真は001JBです。長期欠品のよう)
- ヘッド:SmallRig 自由雲台 ボールベッド雲台 ※実際は昔のスリックの三脚の雲台部分をはずして使用。耐荷重3kgです。
- ダボ:ETSUMI ダボネジ スピゴットアダプター ※スタンドとヘッドを繋ぎます。スタンドにダボがない場合は必要ですね。写真ではマンフロットのものを使用。
- 小型レフ板:Kenko レフ板 Rレフ S/W 31cm 銀/白 ※白と銀の組み合わせがおすすめです。あえて小さいもを選びました。所有しているものより安めのものが出ていましたのでそちらをご紹介。
カメラとレンズ
- カメラボディー:Sony α6400
- レンズ:VoightLander MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 ※マニュアル操作のマクロレンズですね。レンズの選びの記事もあります。よろしかったらこちらもどうぞ!【2022年度版】メーカー別料理写真に適した単レンズ、プロがおすすめします
- 三脚:Manfrotto MVH500AH と雲台410(アルカスイス化したもの ※気になりますか?三脚の選び方、おすすめする5つのポイントという記事がありますので是非ご覧ください!
ライトとカメラの設定
- LEDビデオライト:色温度は5500に設定、出力はフルです。専用ディフーザー使用。
- カメラ:ISO400、F4、1/60で撮影しました。Rawで撮影し現像時に明るさを1段上げています(+1)。現像時の色温度も若干調整しています。
ところでLEDビデオライトは、LEDの球を複数個使っています。
丸見えなので、ワインボトルなどへの写りこみに、気をつけたいですね。
構造上、付属の専用ディフューザーをつけても球が見えてしまいます。
絶対避けたい、撮影用LEDライト
選ぶポイント
最後にLEDビデオライトを選ぶ際に、気を付けて欲しいポイントです。
ルーメンなどで表している明るさや、色温度が調整が出来る機種がおすすめです。
他にもディフューザーなどの付属アクセサリーや、電源の供給方法も要確認ですね。
が、なんと言っても…。
CRIやTLCIの数値です。
LEDビデオライトのスペックで、CRIやTLCIで表している数値を探してみてください。
これは自然光を当てた時と同じように、被写体の色をどれだけ再現できるかという数値です。
マックスが100です。
95以上だと色の再現性が、高いということを示しています。
CRI、TLCIの表記がしっかりあり、TLCI95やCRI95の数値をクリアしているものを選びましょう。
表記がないものや、数値が全くクリアしていないものは避けましょう。
カメラやレンズの性能が良くても、演色性が悪いと無駄になってしまいます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
LEDビデオライトをうまく使っている、フォトグラファーも実は多いです。
片手でLEDビデオライトを持ち、光を見ながらの撮影は、必ずいい結果に繋がります。
間違いなくいい写真が、撮れるようになるはずです。
✔ 小型LEDライトを使った、料理写真の撮り方は別記事にもあります。よかったらぜひどうぞ!